着付け教室を卒業し、着付け師としての初仕事をしようと迎えた写真スタジオの面接日。

その日を境に普通のOLだったあゆみさんの人生が動き始めます。

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ホテル業界から夜の銀座の世界へ。昼と夜、相反する二つの世界であゆみさんが学んだこととは?

小西歩さんプロフ

小西 歩 さん

子連れ着付け師

東京都大田区生まれ。 着付け師歴約10年。帝国ホテル、ウェスティン東京、パレスホテルの着付室で勉強後、結婚式や成人式、園遊会、叙勲、雑誌、CM、テレビ番組、銀座のママの着付け等様々な現場を経験。現在は2歳の子供を育てながら、横浜を中心に子連れ着付け師として出張着付け、着付け教室を展開している。ブログはこちら

写真スタジオから、本格的な着付けの世界へ

平日はOL、週末は着付けのバイトという生活を送っていたあゆみさん。

そのうち着付けの仕事に興味が湧いてくると、平日も着付けを学びに写真スタジオに行くようになります。

しかし正面からの写真写りが良ければ、着付けのレベルはそこまで求められていなかった写真スタジオでの仕事。

あゆみさんはもっと着付けの仕事を極めたいと3年間勤めた会社を辞め、ホテルでブライダルなどを手がける遠藤波津子美容室に転職しました。

有名ホテルで研鑽を積む

最初は帝国ホテル店に配属となり半年ほどパートとして働いた後、正社員に。

その後パレスホテル、ウエスティンホテルと3店舗の老舗ホテルで合計3年間弱働きました。

お客様の層、着物の質、普段あまり使わない言葉遣いなど、高級ホテルならではの経験を多く積んだと言います。

髪の毛は「御髪(おぐし)」着替えることは「お召し替え」など言葉遣いも違いました。すごいびっくりしたのが一番下に着る「肌襦袢(はだじゅばん)」っていうのがあるんですけど、シャツだしどうせ洗うしと思って適当に(適当にといっても綺麗にですよ?笑)畳んでいたら屏風畳で左右対称に畳みなさいと怒られて。何から何まできめ細かいなと思って、それは結構大変でしたね。

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お客さんとのトラブルの対処法も学びました。

例えば混み合っていて対応できないお客様が待っている時に、スタッフが足りなくてとは言えないので「ゆっくりさせていただくので。」と言ったり。時には建前も必要なんだと思いました。

ホテル業界の繊細な世界を肌で感じながら、着付けの技術を磨いていきました。

夜の銀座の世界へ

次に拠点を移すきっかけは、着付け関係の知人の誘いでした。

着付け師が足りないから手伝ってくれないかと知人に誘われ、夜の銀座のお正月営業の着付けを手伝うようになります。

現場を見ていくうちに夜の銀座の仕事も楽しそうだなと、職場を移すことを決めました。

銀座のお正月って1/7くらい、普通のお正月が明けてから始まるんです。ホテルだとメイクも勉強しなくちゃいけなかったんですけど、メイクには全く興味なくて。私は着付けがやりたかったんですよね。

写真スタジオ、ホテルとはまた一線を画す夜の銀座の世界、言葉遣いからして違ったと言います。

まずホテルとかで使う言葉遣いは銀座だと逆に堅すぎるんです。適度にフランクにすることも必要だったり。あとホテルだと一人の着付けに30分かけてゆったりしてもらったりするんですけど、銀座の場合は出勤時間が決まっていたり、同伴があって急いでいたりで時間がないんです。時間の流れも違えば単価も銀座は安いのでゆっくりなんかやってられない。とにかく銀座は数なんです。

6年ほど続けた夜の銀座のお仕事の中で、最後の3年間はサロンで店長を務めました。

洋服と着物を合わせたコーディネート

銀座のサロンで店長をやっていた頃

着付けの仕事に加えて、店長としてスタッフの管理をしたり、全体をまとめる仕事が難しかったと言います。

銀座は銀座村、井の中の蛙って言われていて、美容師さんも銀座歴40年とかでプライドが高くてクセのある方が多いんですよ。銀座の美容師はホステスと同じ歩合制なので、技術の高い美容師のところに人が集まるんですね。その人が店を移ったらお客さんも移ってしまうという感じで、昼間の感覚が全く通用しないんです。二つの業界を経験して、これが絶対ということはないんだなって。

全く違う世界での仕事を通じて、どんな現場でも対応できる力を身につけたあゆみさん。

その力を今度は子連れ着付けしとして、開花させることになります。

3/4 子連れ着付け師をスタート!

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