経済で見るケーキの高い値段の背景と今後の展望

クリスマスシーズンですね。

クリスマスといえばケーキですが、ここ最近、ケーキの値段が高いという実感があります。

コンビニなどで安いケーキを買っても、値段は変わっていないけど、ボリュームが減ったと感じることはないでしょうか。

それって実質的な値上げですよね。

ではケーキの値段はどうして高いのか。そこにはいろいろな事情が絡んでいるのです。今回はケーキの価格高騰の背景を世界経済の側面から見ていこうと思います。

■小麦価格の高騰

小麦粉

日本は小麦の自給率が先進国の中ではトップクラスに低いため、小麦の価格は海外(特にアメリカやカナダ)の動向に左右されます。

小麦の国際値段はシカゴの先物取引市場で決まるので、日本国内の事業者にはどうにもできないという面があります。

三年ほど前に、穀物の価格が高騰し、その際にもケーキの値段に影響を与えました。 

ただ日本は裕福な国ですから、小麦が多少高い国際価格でもそれについていけます。

貧困国では小麦の輸入すらままならないということもあるくらいですから。

現在は小麦の値段が下降気味になっているので、その点では消費者にとってはありがたいことです。

■卵

卵

ケーキのスポンジ生地を作るのに欠かせない卵ですが、クリスマスシーズンに向けてケーキがよく売れる十一月から十二月にかけて高騰するのが毎年の流れです。

しかしここ五、六年の流れを見ると年々少しずつ卵の価格が上がっているのは事実です。
 
その理由の一つには鶏の飼料価格が高騰するということが挙げられます。

飼料となる穀物もやはり日本は海外からの輸入に依存しています。

穀物の値段が高いということは、それだけ鶏卵の値段も高いというわけです。

目まぐるしく変化するグローバル社会の中で、商品の価格も変動しやすくなっています。

卵は家計の優等生なんて言われていた時代はもう過去のものなのかもしれません。

■バターの値段

バター
 
日本ではバターの価格は海外に比べて高いというのがあります。

もちろん物価自体が高いということもあるのですが、バターの値段はそれにも増して少し高いです。

海外から輸入すれば安いバターが大量に入ってきて、ケーキの値段にも反映されるのですが、政府は国内の酪農を保護するためにバターの輸入を制限しているということがあります。

そのためにバターの値段は高いまま推移しているのですが、酪農家の数自体が減少傾向にあることもあって、価格が下落しづらい商品です。

政府の政策に加え、酪農家の減少、この二つの要因が重なった結果、元々国内に少ないバターがさらに不足するという事態がたびたび起こります。

今年も国内のバターが品薄状態となり、政府が海外からバターを緊急輸入するという事態に発展しました。

■コンビニのケーキと個人経営のケーキ屋さん

ケーキ

コンビニで売られているケーキの値段は個人経営のケーキ屋さんのものよりも基本的には安いことが多いです。

それもそのはずで、コンビニのケーキは工場で大量生産されているため、単価を安く抑えることができるからです。

経済学で言うところのスケールメリットが働いているというわけです。

それに対して個人経営のお店は、どうしても付加価値をつけようとします。

苺などのフルーツをブランド物にしたりだとか、パティシエ自身の賞歴などもブランドとなりますので、高級感を出すためにわざと高い値段を設定していることもあります。

これはもう店主の判断ですから、値段も店主の経営努力にすべてかかっているのですが、価格よりも味で勝負するというお店もあるでしょう。

この場合は値段が高いことはマイナスにはならず、むしろステータスになる場合もあるのです。

■TPP

 
関税を撤廃し、自由な経済圏を作ろうという理念の元で交渉が行われてきたTPPですが、TPPが発行されて、アメリカ、カナダ、オーストラリア、そしてニュージーランドといった酪農大国の製品が大量に日本に入ってくることになるでしょう。

そして将来的には関税が撤廃されることを目標にしているのですが、もし海外から安いバターが入ってくるようになれば、ケーキの価格だけでなく、食料品の値段が全体的に安くなっていくと思われます。

そうなれば国内の酪農家にとっては大打撃ですが、酪農家の命運はある意味では消費者にかかっているとも言えるのです。

とにかく安いケーキだけが食べたいのか、それとも安心安全な国内の原材料で作られたケーキを食べたいのか。

もちろん、国内産の原材料だけでケーキを作ったなら、値段は割高になりますが、それでも安全性を求める消費者は国内産を支持するでしょうし、これからはケーキの値段もピンキリになってくるのではないかと予想されます。

まとめ

このように、ケーキの値段一つとってみても、世界中のいろいろな背景が複雑に絡み合っていることがわかると思います。

ケーキの値段が高いのはいやだし、もちろん消費者としては安いにこしたことはありませんが、何かの値段があがったとき、その背景には何があるのか、そして、安ければそれだけで本当にいいのかと、考えるきっかけになると思います。

クリスマスケーキを買う予定のある方は、その一口を口にするとき、値段の背景をちらりと考えるだけでも世界が広がりますよ。

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